はじめに
Uber Eatsの配達パートナーとして初めて配達する際は、誰でも不安になるものです
しかし、事前に流れを把握しポイントを押さえておけば、初配達でも落ち着いて対応できます。本記事ではUber Eats配達パートナーが1件の配達を完了するまでの一連の流れを、初心者向けにステップごと丁寧に解説します。アプリの操作方法から料理の受け取り方、お客様への渡し方、完了処理まで実践的に説明し、初めての配達でも安心して臨めるよう注意点や便利機能、配達中の工夫もしっかり盛り込みます。それでは、配達前の準備から順に見ていきましょう。
配達前の準備と心構え
配達を始める前に、まずは必要な持ち物の準備と心構えを整えておきましょう。Uber Eatsの配達は好きな時間に気軽に始められますが、いざという時に慌てないための準備が大切です。
- 配達バッグ(デリバリーバッグ): 保温・保冷機能のある専用バッグを用意しましょう。料理を温かいまま運び、汁物がこぼれても外に漏れないようにする必需品です。Uber公式のバッグでなくても問題ありませんが、しっかりフタが閉まるものを選びます。
- スマートフォン&充電: 配達にスマホは欠かせません。事前にUber Driverアプリ(配達パートナー用の公式アプリ)をインストール・ログインしておきましょう。バッテリー消耗が激しいのでフル充電はもちろん、長時間配達する場合はモバイルバッテリーも用意すると安心です。
- スマホホルダー: 自転車やバイクで配達するなら、ハンドルに付けるスマホホルダーがあると地図を確認しやすく安全です。走行中は画面を手で持たず、ホルダーに固定してナビを見るようにしましょう。
- 緩衝材や保冷剤: 飲み物やスープ類を運ぶ際にバッグの中で倒れないよう、タオルや緩衝材(エアクッションシート等)を入れて固定する工夫も役立ちます。暑い日は保冷剤、寒い日は簡易カイロを入れるなど、食品の温度管理も意識しましょう。
- その他: 動きやすい服装・靴を選び、雨具(レインコート)や防寒具も天候に合わせて準備してください。自転車の場合はヘルメットの着用も安全のためおすすめします。
準備が整ったら、心構えも確認しましょう。最初は緊張するかもしれませんが、Uber Eats配達の基本は「注文を受けて、料理を受け取り、お客様に届ける」だけです
アプリの指示に従えば難しいことはありません
焦らず安全第一で行動し、わからないことがあればサポートに問い合わせることもできます
それでは具体的な配達の流れを見ていきましょう。
Uber Driverアプリの基本画面紹介
Uber Eatsの配達はUber Driverアプリ上で行います。配達パートナー用のこのアプリを開くと、自分の現在地を中心とした地図が表示されるホーム画面になります。画面下部には大きな青い丸いボタンがあり、これが配達待機を開始する「出発」ボタンです
初期状態では「オフラインです」と表示されていますが、このボタンをタップするとオンライン(待機)状態に切り替わり、注文のリクエストを受け付ける準備が整います
逆に配達を一時中断したいときは、同じ場所をタップしてオフラインに戻すことができます。
Uber Driverアプリのホーム画面例(左:オフライン状態。「出発」ボタンを押す前の画面。右:オンライン状態に切り替わった画面)。地図上に自分の位置が表示され、上部には現在の売上などが表示されます。「出発」ボタンをタップするとオンラインになり、注文のリクエストを受信できる状態になることを示しています。
オンライン中に注文が来ると、アプリから通知音で知らせてくれます。音量や通知音の種類はアプリ内の「アカウント」→「アプリの設定」→「サウンドと音声」で調整可能です
また、画面下部のメニューから売上(収入)履歴や評価、設定などの項目にアクセスできます。初めて配達する前に、一通りアプリのメニューやボタン配置を確認しておくと安心です。ではいよいよ、実際の配達リクエストを受けてから完了までの流れをステップ別に見ていきましょう。
1. アプリをオンラインにしてリクエストを待つ
配達の準備ができたら、Uber Driverアプリを起動してオンライン状態にします
オンラインにした途端に注文が入ることもありますので、心の準備が整っていない場合はオフラインのままアプリの操作に慣れておきましょう
オンライン待機中は、配達エリア内で自由に待機できます。特に飲食店の多いエリアや注文が増える時間帯(昼食時や夕食時)に待機しているとリクエストを受け取りやすいです。逆に、店舗の真前で待機するなど周囲の迷惑になる行為は避け、邪魔にならない場所で待つようにしてください
しばらく待機していると、「ピコーン」または「ピロローン」といった着信音とともに配達リクエストの通知がスマホに表示されます
画面には注文の詳細を記載した白いカードがポップアップ表示され、受けるかどうかを数十秒以内に判断する必要があります(時間内に何も操作しないと自動的に拒否扱いになります)。
Uber Driverアプリに表示される配達リクエスト通知の画面例。
①予定配送料(この配達を完了した際にもらえる報酬の最低額)
②推定時間・距離(現在地から受取・配達完了までの目安)
③レストラン名(受取場所)と配達先の大まかな住所
が表示されています。これらの情報を参考に、オファーを受けるか判断します。
初心者のうちは深く考えずまず受けてみるのがおすすめですが、あまりに遠距離だったり報酬が低かったりする場合は左上の✕ボタンをタップしてリクエストを拒否することも可能です
ただし、何度も連続して拒否し続けると一時的に強制オフラインになるなどペナルティの可能性があるため注意しましょう
受ける場合は画面をタップする(または「配達を承諾」ボタンが表示されていれば押す)ことでリクエストを受託できます。リクエストを承諾すると詳細画面に切り替わり、次は料理のピックアップ(受取)のステップに進みます。
2. レストランへ向かい料理を受け取る
リクエストを受けたら、アプリにピックアップ先のレストランの情報が表示されます。画面上部にはお店の名前と住所が黒い帯(カード)で表示され、地図上にもピックアップ地点がマーカーで示されます
まずはそのレストランへ向かいましょう。画面下には「ナビ」ボタンも表示されており、タップするとGoogleマップ等のナビアプリが起動して経路案内を開始します
Uber Driverアプリ内の地図でも十分案内してくれますが、慣れないうちはGoogleマップ等に切り替えて音声案内を使うと安心です
ご自身の移動手段(徒歩・自転車・バイク・車)に合わせて無理のない経路を選びましょう。
レストランに近づいたら、アプリ画面のレストラン名の部分をタップして詳細情報を確認します
ここには店舗からの注意事項や受取に関するメモが記載されていることがあります。例えば「ヘルメットは脱いで入店してください」「裏口からお入りください」などの指示が書かれている場合があるので、到着前に必ず確認しましょう
店舗によっては専用の受け取り口があったり、入店前に消毒や検温が必要なこともあります。事前に読んでおくことでスムーズに受取ができます。
レストランに到着したら、自転車やバイクは近くの邪魔にならない場所に停め、鍵を忘れず掛けます。お店に入る際は**「こんにちは、Uber Eatsです」と挨拶し、自分がUberの配達員であることを伝えましょう。カウンターのスタッフに注文番号を伝える必要があります。アプリの受取詳細画面に注文番号(例: 「9C131」など英数字のコード)が表示されているので、「注文番号〇〇です」**とハッキリ伝えてください
例えば、参考までに「こんにちは、Uber Eatsです。番号は9C131です」といった具合です
スタッフはその番号で注文内容を把握していますので、番号を伝えれば料理を用意して渡してくれます
料理を受け取ったら「ありがとうございます」とお礼を伝えましょう。
料理の受取時の注意点: 受け取った商品は中身を勝手に開封する必要はありませんが、袋の数やドリンクの本数などはその場で確認すると安心です。店舗によっては「〇〇様(Uber)」と名前を書いたレシートを袋に貼っているので、自分の受け取る注文か念のためチェックしましょう。商品が熱い場合は火傷に注意し、ドリンクがある場合は傾けないようまっすぐ持ちます。受け取った料理はすぐに配達バッグに入れ、安定した状態で収納します。汁物は水平に、冷たいものと温かいものは可能であれば分けて入れ、バッグのファスナーはしっかり閉めます。
もし料理の準備がまだできていない場合は、焦らずに店舗の指示した場所で待機しましょう
店内が混雑している時は入り口付近で待ったり、一度外で待機をお願いされることもあります。料理が用意できたら再度呼ばれますので、落ち着いて対応してください。
全ての商品を受け取ったら、アプリ上で受取完了の操作を行います。Uber Driverアプリの画面下部には「ピックアップ完了」「配達を開始する」等のボタンが表示されています。受け取った商品の一覧の横にチェックボックスがある場合はチェックを入れ、「配達を開始する」ボタンを左から右へスワイプして配達を開始しましょう
この操作により「料理を受け取りました」という記録が残り、お客様への配達フェーズに移行します。この時点になるまで、お客様の詳細な住所はアプリに表示されない仕様なので、スワイプ後に初めて配達先の住所と地図が表示されます
3. 配達を開始しお客様の元へ移動
料理の受け取りが完了したら、いよいよお客様への配達開始です。アプリにはお届け先の住所と地図上の目的地が表示され、経路案内が再度始まります。基本的には受取時と同様、表示されたルートに従って移動します。画面の「ナビ」ボタンから再びナビアプリを起動し、お客様の元へ向かいましょう。
配達中は交通ルールを遵守し、安全運転を最優先にしてください。
歩行者や他の車両にも注意を払い、焦らず進みます。地図の指示が分かりにくい時や道に迷いそうな時は、一旦安全な場所に停車して落ち着いて地図を確認しましょう。自転車の場合、細い路地を通ることも多いので、スマホの画面ばかり見ず周囲の状況をしっかり把握することが大切です。車やバイクの場合も、運転中のスマホ操作は厳禁ですので、音声ガイダンスを活用するなど工夫しましょう。
配達ルートによっては、近道や迂回路が思い浮かぶかもしれませんが、基本はアプリが提示するルートに従うのがおすすめです。Uber Eatsのシステムは比較的最適な経路を案内してくれますし、土地勘がない場所でも安心です。どうしてもこのルートで合っているか不安な場合は、立ち止まって地図を拡大したり、住所を再確認してみてください。目的地の周辺に近づくと地図上のマーカーも大きく表示されるので、番地や建物名などを目安に最終地点を探します。
配達中の便利機能や工夫:
- 配達メモの確認: お客様が注文時にメモ(配達に関するリクエスト)を残している場合、アプリの詳細画面で確認できます。「玄関先に置いてください」「着いたら電話してください」などの要望が記載されていることがあるので、途中で一度チェックしておくと良いでしょう。
- お客様への連絡: 万一事故やトラブルで大幅に遅れそうな場合や、目的地付近に来たのに場所が分からない場合は、無理せずお客様に連絡しましょう。アプリ上で注文者の名前の横にある電話アイコンをタップすれば電話発信できます(通話料はかかりません)。配達員の現在地はお客様側でも確認できるため、迷っている様子も伝わっています。困ったときは遠慮なく連絡し、「○○付近にいるが場所がわからなくて……」と相談すれば、丁寧に教えてくれるお客様がほとんどです。
- 地図の種類切替: 地図表示を航空写真に切り替えたり、周辺の建物名称を確認することで、目的の建物を発見しやすくなる場合があります。ビル名やマンション名がわかれば、その建物の入口を探してください。
では、いよいよお客様へのお渡しです。指定された住所に到着したら、アプリ上で「到着しました」等のボタンがある場合はタップし、配達先に到着したことをアプリに記録します(無い場合はそのまま次の操作へ進みます)。
4. 配達先に到着・商品をお客様に渡す
お届け先に到着したら、まず建物や部屋番号を確認します。一戸建ての場合は表札や住所を確認し、間違いがないかチェックしましょう。マンション・アパートの場合は建物名と部屋番号を探します。エントランスにオートロックがある場合は備え付けのインターホンで呼び出し、マンション名や部屋番号の記載が見当たらない時はお客様に電話またはメッセージで問い合わせます
注文詳細に部屋番号が書かれていないケースも時々あるため、その際は必ず確認しましょう
対面で手渡しする場合
お客様と直接対面して渡す配達方法です。玄関先まで伺ったら、インターホンを押してお客様に到着を知らせます。お客様が出て来られたら、「Uber Eatsです。お待たせしました!」と明るく声をかけ、商品を手渡しましょう。基本的に料金は**事前オンライン決済済み(クレジットカード等)**なので、その場で代金を受け取ったりお釣りを渡す必要は一切ありません
商品を渡し終えたら「ありがとうございました。良い一日を!」など笑顔で挨拶し、その場を失礼します。もし配達が想定より遅れてしまった場合は「お待たせしてしまい申し訳ありません」と一言添えると丁寧です
特に初回は緊張で挨拶がおろそかになりがちですが、最後は笑顔で気持ちよく締めくくりましょう。
配達先画面の例(左)とお客様とのメッセージ画面の例(右)。左図は配達中にお客様情報を表示した画面です。上部にお客様の下の名前(例:「Takashi」)と「~へ配達に向かっています」と表示され、電話アイコン(赤矢印)が表示されています。困った場合はここをタップして直接お客様に電話連絡が可能です
画面下部には「配達済み」という青いボタンがあり、商品受け渡し完了後、このバーを左から右へスワイプして配達完了処理を行います(後述)。右図は配達中に利用できるチャット機能の画面例で、「到着しました」「承りました。」「そちらに向かっています。」といった定型メッセージをワンタップで送信することもできます。状況に応じて活用しましょう。
置き配(非対面で受け渡し)の場合
近年増えている「置き配(お客様と対面せず玄関先などに置いて配達完了にする方法)」の場合も多くは上記と似た流れですが、直接手渡ししない点が異なります。配達詳細に「玄関先に置く」と指定がある場合は、お客様と会わずに商品を置いて完了する手順になります。
指定場所(玄関ドアの前や宅配ボックス等)に料理をそっと置いたら、アプリ内のカメラ機能で配置した商品の写真を撮影します
これは「確かに指定場所に商品を置きました」という記録のためで、トラブル防止に役立ちます。撮影後、アプリ上でお客様にメッセージを送れる欄が表示されるので、一言メッセージを残すと親切です
例えば「玄関前に商品を置きました。ご確認お願いいたします。ありがとうございました。」といった内容を送ると良いでしょう
メッセージを送ったら、最後に「配達済み」ボタンをスワイプして配達完了となります
置き配の場合でも、念のためインターホンを鳴らすか電話で「商品を玄関先に置かせていただきました」と伝えると、お客様がスムーズに受け取りに出られます。特にアパート等では外に放置されたままにならないよう、一報入れる気遣いが大切です。対面受け渡しに比べるとお客様の反応が見えないため不安かもしれませんが、メッセージを送っておけば安心でしょう。
5. 配達完了処理と次の準備
商品を無事にお渡しできたら、最後に配達完了の処理を行います。先ほど少し触れたように、Uber Driverアプリの「配達済み」ボタン(青いスライドバー)を左から右へスワイプすることで、その配達の完了を確定させます
対面の場合も置き配の場合も、この操作を忘れずに実施しましょう。配達完了後、アプリ上に今回の配達の報酬額が表示されます
これは基本的に配達リクエスト受諾時に表示されていた予定配送料と同額ですが、お客様がチップを付与してくれた場合は後ほど確定してから追加反映されます。チップがある場合、配達から少し時間をおいてアプリに通知が来るので楽しみに待ちましょう。
また、配達完了時にはお客様に対する簡単なフィードバック(評価)を求められることがあります。Uber Eatsでは配達パートナーがお客様を「良かった/問題あった」で評価できる仕組みがありますが、基本的に感じの悪いお客様はほとんどいませんので、特別な問題がなければ👍良い評価を選択して先に進みます
何かトラブルがあった場合のみ詳細を報告するようにしましょう。
全ての処理が完了すると、アプリは再び待機(オンライン)状態に戻り、近くで新たな注文があれば続けてリクエストが飛んできます。初めての配達、お疲れ様でした! 初回の配達は緊張したかもしれませんが、無事完了できたことで大きな自信になるはずです。続けて配達する場合は、バッグの中を整理したり次の配達に備えて軽く水分補給をしましょう。一度オフラインにして休憩を取ることもできます。Uber Eatsの配達は自分の好きなタイミングで一時停止できますので、無理せず休みたいときに休めます
特に体力面・精神面で「ちょっと疲れたな」と感じたら遠慮なく休憩を挟み、安全に配達を続けてください。
まとめ
ここまで、Uber Eats配達パートナーが1件の配達を行う手順を順を追って説明しました。おさらいすると配達の流れは「アプリをオンラインにする → リクエストを受ける → お店で商品を受け取る → お客様へ届ける → アプリで完了処理」というシンプルなものです
最初は戸惑うこともあるかもしれませんが、アプリの指示通りに進めれば未経験の方でも問題なく配達できます
初配達では緊張から周りが見えなくなりがちですが、今回紹介した注意点やコツを思い出しながら、一つ一つ確実にこなしてみてください。幸いUber Eatsではサポート体制も整っており、困ったときはアプリ内のヘルプやチャットで問い合わせることもできます
先輩配達員たちも最初はみな不安でしたが、経験を積むうちに「思っていたほど大変ではない」と感じるようになったといいます
便利な機能を活用し、安全に気をつけて配達すれば、お客様に喜んでもらえるやりがいのある仕事です。ぜひ本記事を参考に、最初の一歩を踏み出してみてください。配達に慣れてくれば自分なりの工夫もでき、効率よく稼働できるようになるでしょう。皆さんのUber Eats配達パートナーデビューが成功し、楽しく配達活動が続けられることを願っています。さあ、準備ができたら出発ボタンを押して、初配達にチャレンジしてみましょう!